Sononi Limited / 有限会社その弐
在宅勤務システム構築のための情報提供と構築支援サービス

2020/02/29より、在宅勤務を行うために必要な情報と構築支援サービスの提供を行います。
本サービスは新型コロナウイルス感染症により在宅勤務等の遠隔業務(テレワーク・リモートワーク)を推進せざるを得ないが、その方法がよく分からないという事業者の方を主な対象としています。
情報提供は原則的に無料ですが、セキュリティ上の理由により一部の情報(主に具体的な構築手順等)には実名登録制を採らせていただく場合があります。
また、自分で構築できる自信の無い方のための支援サービスを有料で提供いたします。

サービス利用条件

下記の利用条件に同意頂ける方のみ本サービスをご利用下さい。同意頂けない方は本サービスをご利用できません。本サービスをご利用いただいた時点で下記の利用条件に同意頂いたものとします。

  • もしかしたら間違った情報が混じっているかもしれませんが、本サービスをご利用した方により生じた如何なる損害も弊社では一切保証できません。
  • 実際に在宅勤務環境を作る際には、このサイト以外にも色々なサイトを参考にしてください。
  • 本サービス内の無料サービス範囲(情報提供等)における個別のお問い合わせには原則としてお答えできません。ただし、お問い合わせ頂いた内容を本サービスの品質向上の参考にさせていただく場合があります。
概要
IT技術面から見た在宅勤務の業務形態

在宅勤務と言っても内職や自営など様々な形態がありますが、ここでは会社等に毎日通勤して仕事をしている人が、その仕事を在宅で行う場合にあり得る形態について、IT技術面から論じます。

  • 持ち帰り型
    - 本来は会社内で行う書類一式を自宅に持ち帰り、自宅で処理した後に会社に持っていくものです。
  • データ協調作業型
    - メールやメッセンジャーソフト等で、仕事用のデータを複数人でやり取りしながら業務を完成するものです。
  • 遠隔アクセス型
    - 自宅から会社のネットワークに遠隔アクセスして仕事を行うものです。会社の共有ファイルに自宅のパソコンからアクセスしたり、会社のパソコン自体にアクセスしたりできます。

上記各種の利点と欠点は下記の通りです。

持ち帰り型 利点:
・ITインフラが無くても、必要な資料さえ揃っていれば家で仕事ができる。
・ITインフラが無い人でも在宅で業務出来る。
欠点:
・即時対応しないといけない業務はやりづらい。
・割と頻繁に会社に出向いて資料を交換しないといけない。
データ協調作業型 利点:
・会社に遠隔アクセスできなくてもできるので、導入しやすい。
欠点:
・データのやり取り方法によっては情報漏洩の不安がある。
遠隔アクセス型 利点:
・データ漏洩が比較的起きにくい。
・会社と同じような環境で自宅で業務が可能になる。
欠点:
・会社側に、遠隔アクセスができるような仕組みが必要。
・不正アクセスの危険性がある。

また、仕事を行う上では従業員間やお客様との連絡業務が発生します。以下のようなものが考えられます。

  • 電話
    - 使いやすいですが、複数人で情報共有するのには不向きです。また、通話時間によっては高額の通話料が発生する場合があります。
  • メール
    - 複数人で情報共有がしやすいです。リアルタイムのやり取りにはあまり向きません。情報漏洩の危険は高いのですが、あまり気にせず使う人が大多数です。
  • メッセンジャーソフトウェア/コミュニケーションソフトウェア
    - SkypeやLINE、WeChat等です。多くが無料通話に対応し、複数人でのリアルタイム性の高いやり取りが可能です。また、やり取りは暗号化される場合が多く、安全性は比較的高いと言えます。 しかし、ほとんどが特定の事業者によって提供されているため、突然機能が無くなったり、秘密裏にやり取りを見られるかもしれないというリスクがあります。

このサイトでは主に「遠隔アクセス型」による在宅業務方法についての情報を提供します。
しかし、パソコンができない人が在宅勤務を行う場合等を考慮した場合、上記の持ち帰り作業型などを併用するのが良いと思います。

会社に遠隔アクセスする方法

自宅から会社に遠隔アクセスするためには、会社側に遠隔アクセスを受けいれる仕組みを作っておかないといけません。遠隔アクセスできる仕組みには色々あります。

  • 自宅から会社のパソコン自体に直接アクセスする
    ある種のサービスを使うと、自宅から会社のパソコンの画面を操作することができるようになります。これらは事前に会社のパソコンと自宅のパソコンに接続ソフトを入れておき、自宅のパソコンからその接続ソフトで会社のパソコンにアクセスするものです。
    会社のパソコンは使用中はつけっぱなしにする必要があります。それが嫌な場合、出勤する人に朝電源を入れてもらい、退勤時間にオフしてもらう(あるいは自分でオフする)ようなやり方が考えられます。
    以下の例は弊社または弊社スタッフ個人が使用したことがあり、かつ有用性が高いと判断したものです。
  • 自宅のパソコンを会社のネットワークに接続する(VPN)
    会社のパソコンではなく、自宅のパソコンを直接インターネット経由で会社のネットワーク(LAN)に接続する方法です。こういうのを「仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network)」略して"VPN"と言います。
    「プライベートネットワーク」というのは"LAN"(ラン、Local Area Network)とほぼ同じような意味です。会社とか自宅のように、インターネットに公開されていないネットワークのことです。
    インターネットのような誰でも使える公の(パブリックな/Public)ネットワークを経由して、会社のネットワークと自宅のパソコンをつないで仮想的に閉じた(プライベートな/Private)ネットワークを作る、ということです。
    実現方法は色々あります。以下は一例です。
    • VPN対応のルーターを使用する。
      大体の場合は会社側だけVPNルーターを入れれば済みます。 ただし、インターネットアクセスのための固定IPアドレスか、遠隔アクセス用のドメイン名が必要で、ここで追加の出費が必要なケースがあります。
      自宅からはOSのVPN機能を使ってアクセスするので、通常はVPNルーターを自宅に導入する必要はありません。
      以下、比較的安価で入手しやすいもののうち、弊社で実際に使用されているのを見たことがあるものをピックアップしました。
    • VPNサーバーを構築する。
      VPNサーバーを社内に作るという方法もあります。VPNサーバーソフトウェアは有償のものと無償のものがあります。
      有償のものは割と簡単に導入ができますし、提供会社のサポートも受けられます。無償のものはサポートもないですし、それなりに面倒です。信頼性の面では有償と無償の差はあまりないと思います。
      以下、弊社で見聞きしたことがあるもののうち、比較的入手が容易で安価なものの一覧です。
      • SoftEther VPN(無償):筑波大学の研究プロジェクトです。無償のものの中ではとっつきやすいと思います。
      • PacketiX VPN(有償):上記SoftEther VPNの有償版です。
      • OpenVPN(無償):割とよく使われてます。安全面や使い勝手の面で、弊社としては無償の中ではこれをお勧めします。
      • WireGuard(無償):OpenVPNの代わりとして期待されているそうですが、弊社ではまだ使ったことがありません。
      • L2TP/IPsec:ソフトというよりは通信方法ですが、上述のルーターでよくサポートされています。L2TP/IPsecサーバーを自作することもできます。
  • 自宅のパソコンを会社のネットワークに接続する(電話回線)
    会社の電話回線にパソコンから電話をかけてネットワークに接続する方法です。これをRAS(Remote Access Service)といいます。ダイアルアップモデムが必要です。IP電話を使っている場合はもしかしたら通信できないかもしれません。使用例を最近ほとんど聞きませんが、災害等の非常時に有用となる可能性はあるので、備忘のために一応掲載しておきました。
遠隔アクセスに必要な最低限の設備

上述の遠隔アクセスに必要な最低限の設備は下記のようなものです。下記のものに加えて、アクセスの種類によりVPNルーター/サーバーや、固定IPアドレスまたはDDNS(Dynamic DNS)サービスが必要になります。

  • 会社側
    • インターネット回線
    • 会社内でのアクセス先となるパソコンやファイルサーバー
  • 自宅側
    • インターネット回線
    • 会社にアクセスするためのパソコン
構築手順

※会社や自宅のインターネット環境やウイルスチェックソフト等の設定によってはうまくつながらない場合があります。その場合はケースバイケースとなるため、有料サービスならばサービス事業者に問い合わせる、無料サービスならば頑張って調べる等して対応してください。

自宅から会社のパソコンに直接アクセスする場合(割と簡単)
  1. 会社のパソコンに、遠隔操作が可能になるソフトウェアをインストールして設定します。必要に応じて購入手続きをしてください。インストール方法は、使用するソフトの説明書やヘルプを読んでください。
    例:Chrome リモートデスクトップ(無料) TeamViewer(営利事業者は有料) マジックコネクト(有料)
  2. 自宅のパソコンにも上述のソフトウェアをインストールして設定します。
  3. 自宅から会社のパソコンにアクセスできるかどうか確認します。
VPN対応ルーターを使ったVPNの構築(少し難しい)
  1. 会社のインターネットにアクセスするためにはアクセス先が定まっていないといけません。会社のインターネット接続が固定IPアドレスかどうか(つまり、いつも同じIPアドレスで会社にアクセスできるか)、そうでなければダイナミックDNSサービス(Dynamic DNS)を使用して、会社のインターネット接続に固定のDNS名(例:"accesspoint.sononi.com"のような)でアクセスできるようにしてください。
    固定IPアドレスはインターネットプロバイダのオプション契約として存在している場合が多いので、不明であればプロバイダに確認してください。
    ダイナミックDNSサービスは、VPN対応ルーターの製造元がサービスを有償または無償で提供していることが多いです(大体は説明書に紹介があります)。また、独立したダイナミックDNS専用サービスを行っている業者も存在します。腕に自信がある人ならサービス自体を自作することも可能です。あまりよく分からない場合、できるだけ製造元の推奨するサービスを使うのが無難です。
  2. 会社のインターネットルーターをVPN対応ルーターに交換します。この時、元のルーターのインターネット接続設定をVPN対応ルーターにちゃんと設定しないと会社からインターネットに接続できなくなります。
    インターネットプロバイダによってはルーターの交換ができない場合がありますので事前に確認をした方がいいでしょう。
  3. VPNルーターの説明書に記載の方法に従って、自宅のパソコンに接続設定を行います。
  4. 自宅から会社のパソコンにアクセスできるかどうか確認します。
VPNソフトウェアを使ったVPNサーバーの構築(少し難しい)
  1. VPNルーターの時と同様に、固定IPまたはダイナミックDNSが必要なので、準備しておきます。
  2. VPNソフトウェアと、このソフトが動作するサーバーを準備します。ごく小規模な利用の場合、サーバーは古いパソコンでも代用可能な場合があります。
  3. サーバー機にOSをインストールし、各種設定を行ったうえでVPNソフトウェアをセットアップします。
  4. VPNサーバーを会社内のネットワーク上に配置した場合には、インターネット接続用のルーターの「ポートフォワーディング」と呼ばれる設定を変更して、外部からのアクセスがVPNサーバーにつながるようにします。
  5. 自宅のパソコンに対して、VPNソフトウェアが推奨する接続設定を行います。
  6. 自宅から会社のパソコンにアクセスできるかどうか確認します。
弊社でおすすめする方法

上述の通り方法は各種様々なのですが、弊社としては、まずChrome リモートデスクトップを試してみることをおすすめします。 このサービスは無料で使用できる上、必要な設備がインターネット接続環境とパソコン程度なので導入が容易です。また、安全性も比較的高いと言えます。TeamViewer等の有償サービスは月あたり数百~数千円かかりますが、その分導入は簡単で、トラブル時にサポートに問い合わせることができるため初心者向きかもしれません。

もう少ししっかりとしたものがほしくなってきた場合にはVPNルーターを導入するのがよいと思います。多少のお金と手間がかかりますが、導入実績も多く、一旦導入してしまえばトラブルは比較的少ないと思います。

VPNサーバーを自前で用意する方法は難しいですが腕に自信があれば最も安価にシステムを構築することもできます。セキュリティ面では最も注意が必要です。

注意点

在宅勤務を行うことで最も注意すべき点は情報漏洩やウイルス等のセキュリティ面です。ここで挙げた方法は安全性が比較的高いとはいえインターネットという公衆回線を利用することになるため、ある程度のリスクはあります。また、在宅勤務するかどうか関係なく、一般論として、ハッキングやウイルスによる情報漏洩やデータ破壊はいつか必ず起こると思っておいてください。

また、事業者としての立場においては、在宅勤務を行う従業者が会社の機密データを漏洩するリスクが高まることを肝に銘じてください。どんなに対策しても漏洩しようと思えばいくらでも漏洩できます。

これらのことから、在宅勤務を推進する場合、本当に機密性の高い業務はよほど信頼のおける人間にしかさせない(役員レベル等)か、機密性の低い業務に限定して業務を行うようにした方がいいでしょう。
遠隔でアクセスできるデータも何らかの方法(ファイルサーバをデータの機密性によって分ける等)で制限するとよいと思います。
また、従業者にはしっかりとした待遇を施し、会社に不満を抱かせないようにするのも大事です。

もう一つ大事なのは、悪い人に目を付けられないようにすることです。「雉も鳴かずば撃たれまい」といいます。ネット上などで「弊社では在宅勤務をこんな感じでやってます」的なことを口外すると、それを見た悪い人がその言葉をヒントに不正アクセスを試みてくる恐れがあります。
会社へのアクセス情報は最高機密扱いにするとよいでしょう。

自宅のパソコンに対して行う設定情報のやり取りにも注意してください。特に、ユーザー名やパスワード、アクセス先等を従業者に通知する場合にはメールで送らないようにしましょう。メールの内容は暗号化されておらず盗聴しやすいため、万一メールを監視している悪い人がいた場合にはアクセス情報が丸わかりになってしまいます。
アクセス情報は紙に書いて直接手渡ししたり書留郵便で送る等するか、暗号化でやり取りができるメッセンジャーソフトで送る等しましょう。メールにパスワード付きZIPファイルを添付し、別メールで解凍パスワードを送る風習がありますが、これもメールを盗聴されていたらほとんど意味がないので送付方法としてはおすすめしません。

ただ、どんなに頑張っても漏れるときは漏れるので、実際に情報漏洩が発生した場合にどう対応するかを一度考えておくとよいと思います。また、データのバックアップは定期的にとるようにしましょう。

弊社の提供する有償サービス

以上、簡単ですが在宅勤務の構築方法の紹介をしました。しかし、難しすぎて分からないという方もいらっしゃるかもしれません。そのような方については弊社にて構築のご相談や構築作業を有償にて行います。

料金については「個人・会社向けITサポートサービス」に準じます。セットアップ内容にもよりますが、諸経費込みで2万円から20万円程度の範囲、多くはおおよそ5万円程度で半日~1日程度の作業時間になると思います。ここに交通費が加わります(弊社は埼玉県日高市にあります)。実費・交通費を除く作業費についてはCOVID-19収束までは3割引します。

サービスについてのお問い合わせは お問い合わせのページ からお願いします。技術的な質問への回答は原則として行いませんが、お寄せいただければできるだけ本サイトに反映するようにします。

サービス開始の理由

2019年末に確認された新型コロナウイルス感染症"COVID-19"は2020年2月現在も拡大を続けており、私たちの生活に大きな影響を及ぼしています。この状況がいつ改善されるのかは誰にも予測ができません。
しかし、ウイルスが猛威を振るっているからといって私たちは生きていかなければなりません。ウイルスから身を守りつつも、私たち本来の生活を極力維持していく必要があります。でないとウイルスにかかるより先に経済的に困窮して死ぬことになります。
今回このような状況に直面し、弊社として一体何ができるのか考えました。マスク工場でも建てようかともちょっぴり思ったりしましたが、そこまでするノウハウもお金もありませんでした。 「マスクよこせ!ちゃんと検査しろ!」デモか暴動でも起こそうかなどと危ない考えも頭をよぎりましたが、それは単に感染を広めるだけですよね。

そこで思いついたのが、在宅勤務環境を整えるお手伝いでした。遠隔アクセス設定サービス自体は弊社のサイトに明記はしていないものの以前から対応していたものであり、 実際にご利用いただいているお客様もいらっしゃいます。今回、その業務を通じて学んだことを公開することで、少しでも多くの人が在宅勤務等を実現して日ごろの負担を軽くしてくれたらと考えた次第です。

また、在宅勤務者が増えれば、ウイルスの拡散速度を抑えることもできるでしょう。在宅勤務の人が、在宅勤務ができない人(医療や小売業等)の負担を肩代わりしてあげられることもできるようになるでしょう。みんなで少しずつ助け合える仕組みを作ることで、この状況を乗り越えられたらいいなと思っています。

更新履歴
  • 2020/02/29: ページ作成。サービス開始。